
二日酔いの朝、水を一気飲みしていませんか?実はそれ、危険な「アルコール性電解質希釈性脱水」を招きます。いつも、激しい頭痛や吐き気、ふらつきが生じる方は絶対読んでほしい!水が二日酔いの症状を悪化させるメカニズムを、管理栄養士が解説します。
目次
『水を飲むと逆効果』の衝撃メカニズム|医学的に解説
🔍 二日酔いの朝、水を飲むとなぜ危険?
「水分補給は大事」は半分正解で半分間違い。実は、アルコールを飲んだ後の体は、水だけを補給するとかえって脱水症状を悪化させます。
⚠️ 水の一気飲みが招く「アルコール性電解質希釈性脱水」
お酒を飲むと、肝臓はアルコールを分解するために大量の水分と電解質(ナトリウム・カリウム・マグネシウム)を使います。例えば↓
- 1杯のビールで約100mlの尿が出る(通常の2倍)
- ナトリウム排泄量が2倍に増加
- マグネシウムが50%減少(筋肉痙攣の原因に)
💧 そこに、水だけ飲むとどうなる?
「血液が薄まる」現象が起きます
① 血液中のナトリウム濃度低下(130mEq/L以下に)
→ 脳が「水が多すぎる!」と誤判断
② 腎臓が必死に水分を排出(さらに脱水が進む)
③ 細胞がパンパンに膨らみ、頭痛・吐き気が悪化
→アルコール性電解質希釈性脱水(低ナトリウム血症)
プロが絶対にやらない!二日酔い後のNG行動3つ|専門家が警告する「逆効果」の習慣
NG行動① 「水をガブ飲みする」→ 低ナトリウム血症の危険!
「とにかく水を飲めばいい」は大間違い!
アルコールの利尿作用で脱水状態になっているため、水分補給は確かに必要です。しかし、水だけを大量に飲むと、血液中のナトリウム濃度が急激に低下し、「低ナトリウム血症」を引き起こす可能性があります。
*低ナトリウム血症は、アルコールの利尿作用で塩分が失われた状態で水だけを大量に飲むことで、血液中のナトリウム濃度が薄まり過ぎて起こる危険な状態。頭痛や嘔吐から重症化すると意識障害を引き起こすことがあります。
✅ 正しい対処法
→ 経口補水液(OS-1、アクアソリタ)を選ぶ(電解質を含むため)
→ 150mlずつ、こまめに飲む(一気飲みはNG)
NG行動② 「コーヒーやエナジードリンクで目を覚ます」→ 脱水が加速!
カフェインは二日酔いの敵!
コーヒーやエナジードリンクに含まれるカフェインには利尿作用があり、脱水症状をさらに悪化させます。また、カフェインは胃酸の分泌を促進するため、胃もたれや吐き気を引き起こす可能性も。
✅ 正しい対処法
→ カフェインレスの温かい飲み物(ハーブティー、生姜湯)を選ぶ
NG行動③ 「熱い風呂やサウナで汗を流す」→ 脱水&血圧の急変動リスク
「汗をかいてアルコールを抜く」は危険な迷信!
サウナや熱いお風呂で発汗を促すと、さらに体内の水分とミネラルが失われ、脱水症状が悪化します。また、アルコールによって血管が拡張している状態で急激に体温を上げると、血圧が乱高下し、めまいや失神の原因に。

*汗からのアルコール排出量は全体のわずか1~3%と極めて少なく、サウナや運動で「発汗させてアルコールを抜く」のは非効率です!アルコールの90%以上は肝臓での代謝に依存し、残りは尿や呼吸で排出されます。発汗によりむしろ脱水で血中アルコール濃度が上昇する危険もあり、医学的には推奨されません。
✅ 正しい対処法
→ ぬるま湯(38~40℃)で短時間のシャワーにとどめる
→ 入浴後は必ず経口補水液(OS-1、アクアソリタ)を摂取する
なぜスポーツドリンクではダメなのか?経口補水液が最適な理由
❌ スポーツドリンクがNGな医学的理由
糖質過多の問題
- ポカリ(500ml)→ 角砂糖7個分(約30g)
- 血糖値スパイク → 頭痛/倦怠感悪化
- アルコール代謝を妨げ肝臓に負担
✅ 経口補水液が最強な3つの事実
- 組成の違い
- 糖分1/3(血糖値安定)
- ナトリウム3倍(速やかな補充)
- 浸透圧調整(吸収率2倍)
- 臨床結果
- 脱水改善速度:水より67%速い
- 症状持続時間:4.2時間→2.5時間に短縮
- 摂取方法
▶ 市販品(OS-1、アクアソリタ)
レシピ1:基本の経口補水液(約500ml分)
材料
- 水:500ml(常温か少し温めたもの)
- 砂糖:大さじ2(20g)
- 塩:小さじ1/4(1.5g)
- レモン汁:小さじ1(カリウム補給用)
作り方
- 清潔な容器に材料を全て入れる
- よくかき混ぜて完全に溶かす
- 10分おいてから飲む(成分がなじむまで)
✅ポイント
✓ 1時間かけてゆっくり飲む
✓ 飲みにくい場合はレモン汁を増やす
✓ 冷やし過ぎない(常温が吸収されやすい)
【まとめ】二日酔い脱水の正しい対処法|管理栄養士からの重要アドバイス
「二日酔いの水分補給は『何を飲むか』『どう飲むか』が命綱!」
アルコール後の体は、水だけを補給するとかえって危険な「電解質希釈性脱水」に。頭痛や吐き気が続く方は、今日からこの3つを実践してください:
- 飲むものを変える
→ 水やスポーツドリンクではなく「経口補水液」を選択 - 飲み方を変える
→ 150mlずつ、1時間かけて500mlを目安に
→ 一気飲みは低ナトリウム血症のリスク - NG習慣を断つ
× カフェイン飲料 × 熱い風呂 × 水のガブ飲み
→ これらは脱水を悪化させる「三重苦」
「アルコールを飲んだら、電解質も一緒に補給」
この原則を守れば、つらい二日酔い症状は確実に軽減します。体のSOSサインを見逃さず、正しい水分補給で安全に回復しましょう!
★二日酔いに、最も有効な成分を解説してるので良かったら参考にしてね👇